
突然、左右どちらかの耳の聞こえが悪くなり、時に耳鳴りやめまいなどを伴う原因不明の疾患です。
男女差はあまりなく、40~60歳代の働き盛りに多くみられ、ストレスや過労、睡眠不足、糖尿病などがあると起こりやすいことがわかっています。
朝起きてテレビをつけたら音が聞こえにくい、あるいは電話の音が急に聞こえなくなるなど、前触れなく突然に起こることがあります。
聞こえにくさは人によって異なり、まったく聞こえなくなる人もいれば、高音だけが聞こえなくなる人もいます。
後者では、日常会話に必要な音は聞こえているため、難聴に気づくのが遅れてしまいがちです。
また、難聴の発生と前後して、耳閉感(耳が詰まった感じ)や耳鳴り、めまい、吐き気などを伴うケースも多く、耳鳴りで受診したら突発性難聴だったという人もいます。
突発性難聴は、以上のような症状を問診で確認したり、さまざまな聴力検査や画像診断を行って診断されます。
発症後すぐ治療を受けないと、難聴や頑固な耳鳴りが残ったり、聴力を失うこともあるため、早めの受診と治療開始が大切です。
突発性難聴は、まずどれだけ早く耳鼻科受診できるかが、回復のカギになります。
発症後1週間以内に、適切な治療法を受けることで、約4割の人は聴力が回復し、5割の人には何かしらの改善がみられます。
治療開始が遅れれば遅れるほど治療効果が下がり、完治が難しくなってしまうので、注意が必要です。
耳鼻科の治療を受けていても、なかなか改善が見られない方も中にはいらっしゃいます。
そのような方は、首肩のこりによって内耳への血流が滞ってしまっている場合があります。
首肩コリは、自律神経の乱れや不眠などとの関わりも深いため、より症状を複雑にしてしまっている可能性もあります。
当院では内耳の血流を良くし、状態を安定させる方法として、
内耳の血流に関係する首肩のこりを緩める、
内耳に影響する顎関節の動きを整える、
良い睡眠を取れるようにする、
胃腸の働きを整える
ことを目的に施術を行っています。
顎の関節は、耳の一番近くにある関節です。
この関節の動きがスムーズでなかったり、顎関節周りの緊張が強い状態であると、内耳の血流にも影響します。
また、睡眠の安定は、回復に大きな影響がにいかないことがありますので、良い睡眠が取れるようなアプローチに加え、血液や血流に影響する胃腸の状態の調整も行っていきます。
施術のペースについて
施術の期間は1〜3ヶ月、施術を受けて頂くペースは週3回が目安です。
まず5回の継続で効果を評価して頂き、
変化が現れた場合は、継続することで、さらに改善を見込めます。
また、発症後、施術を始めるタイミングが早ければ早いほど、改善の確率が高まります。

突発性難聴は、時間の経過とともに回復が困難になるため、「変だな」と感じたら、まず早急に病院を受診することが最も大事なことです。
病院で治療しても全員が完治するような疾患ではないため、お灸やはりでの治療も一筋縄ではいきません。
ですが、お灸やはりでカラダの状態を整えることは、回復の手助けになっていると、これまでたくさんの方の施術をし、お話を聞かせていただいた中で実感するところです。できる限りのことをしたいとお考えの方は、ぜひご相談ください。
